勝手に僻地散歩



沖縄に行ってみた その5 -遺伝子から探る日本人の起源

これまで、日本人がどこから来たのかを人骨、石器などの分析から見てきた。旧石器時代以前の人骨は、国土の多くが酸性土壌である日本にはサンプル数が著しく少なく、結論を導き出すことは困難であった。石器については、その形式・形態によって、大雑把な推測が成り立った。沿海州・樺太方面から入ってきたルート、朝鮮半島から渡ってきたルート、そして南方方面から島嶼を伝ってきたルートの3つである。旧石器時代の海水面の低さから、大陸と日本列島の一部が陸地で続いていた時代も長かったこともあり、十分に説得力がある。

f0008679_12324597.jpgこのエントリーでは、最新の分子生物学的分析から日本人がどこから来たのかについて迫ってみたいと思う。取り上げるのはミトコンドリアDNAの解析である。

理科の授業で習ったように、ミトコンドリアは、細胞内に存在する小器官で、直径は0.5μmである。1mmが1,000μmであるから、その大きさが分かるであろう。そのミトコンドリアの中にはDNAが存在する。
<写真:哺乳類の肺細胞のミトコンドリア、Public Domain>

このDNAは、細胞核のDNAとは異なるものである。人間のミトコンドリアDNAは概ね16kb前後で、37の遺伝子が含まれている。そして、この情報は母からのみ子に遺伝するという特性を持っている。

遺伝子の組み合わせから、ミトコンドリアDNAは80種類ほどに分類できる。それぞれをハプログループ(Haploの語源は「一つ」の意)と呼んでいる。

f0008679_12333047.jpg
<写真:Map of Human Migration, Wikipedia「ハプログループ」>
このミトコンドリアDNAの解析から、人類がどこで発生し、いつどこで分化し、どの大陸に移動していったのかというおおまかな動きが分かるのである。この手法を日本で発掘された縄文人の人骨に適用することで、日本人となる人間集団がどこからどのようなルートで入ってきたのかについて次回以降、詳らかにしようと思う。
[PR]
by iyasaca | 2012-11-03 12:33 | 沖縄
<< 沖縄に行ってみた その6 -ミ... 沖縄に行ってみた その4 -石... >>


知ることで景色が変わる。誰にも頼まれてないですが、あちこちにいってきます。
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
検索
以前の記事
カテゴリ
タグ
ブログパーツ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル