勝手に僻地散歩



青森県三戸郡新郷村 キリストの墓にいってみた その3 - イエス・キリストとは誰?

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<写真:La Bibbia di Borso d' Este, 15C、国立エステンセ図書館所蔵>
死後2,000年経った現在も20億人を超える信者に未だに影響力を保持し続けるイエス・キリストとはどのような人物であったのだろうか。少し順序立てて考えてみる。

キリスト教徒でない私のイエス・キリストについての知識は限られている。まとめてみるとこうだ。

1世紀初頭にパレスチナにあった人物で、母マリアが処女懐胎し、馬小屋で生まれた。長じて、キリスト教をあちこちで宣教し、奇跡を起こしたが、ユダに裏切られ、当局に捕らえられ、ゴルゴダの丘で磔の刑に処された後、復活した。髭面で痩せこけていた人物との印象がある。日本との関わりで言えば、信者そのものは少ないが、多くのカップルが教会で結婚式をあげ、クリスマス、バレンタイン、そして最近ではハローウィーンもイベントとして定着しつつある。

くらいであろうか。

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<写真:イエス・キリスト像、アヤソフィアのモザイク画>
まずイエス・キリストという名前から見てみる。

イエスは言語によって表記が大きく異なる。例えば、ギリシア語ではイエースース、イイスス、アラム語ではイエーシュア、ヘブライ語ではヨシュア、イエホーシューアなどである。英語ではジーザスであるし、イエズスなどの表記もある。いろいろあって分かりにくいので、ここでは全てイエスに統一する。

さてイエスという名前は、1世紀のパレスチナではありふれた名前であったようだ。日本で言えば、タローとかイチローとかいうようなイメージだろうか。キリストとはギリシャ語で「油を注がれた者」、転じて「救い主」を意味する。つまり、イエス・キリストは苗字と名前という組み合わせでなく、「救世主のイエス」という呼び名なのである。

ここで早速疑問が生じる。当時のパレスチナ人が日常で使っていたのはアラム語かヘブライ語であった。なぜパレスチナ人の呼び名にヘブライ語で救世主に相当する「メシア」という言葉でなく、ギリシャ語の「キリスト」という称号が用いられたのだろうか。

この点について、あちこちを参照してもなるほどと思える解説はない。イエスの事績を追った新約聖書がギリシャ語で書かれていることと関連している話であることは類推できる。要するに、ギリシャ語は当時のエリートが用いる言語で、現在で言えば英語のような位置づけにあった。(新約)聖書という形でイエスの教えを広めるにあたって、ヘブライ語やアラム語よりはギリシャ語の方が読者も多く、インパクトもあるという判断があったのだろう、という説である。深追いしても結論は「分からない」ということになりそうなので話を進めることにする。
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by iyasaca | 2011-11-19 00:34 | 青森
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