勝手に僻地散歩



六ヶ所村にいってみた その3

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<写真:光り輝くプルトニウム・ペレット238さま>
その1、その2で見てきたように、日本のみならず世界の原子力発電の将来はかなり危うい。福島の原発が津波に遭ったからではない。再処理しないワンスルーの場合でさえ、使用済ウラン燃料を最終処分する場所すら決まっていない現状は、巷間揶揄される通り、まさに「トイレのないマンション(家)」であるからだ。

さらにあろうことか日本政府は、国内の最終処分場建設を地元(ネバダ州ユッカマウンテン)の反対で断念した米国とともに、モンゴルに技術供与と引き換えに使用済燃料の国際最終処分場建設を持ちかけているとの報道まで出た。事実であるとするならば、世界に数少ない親日国であるモンゴルに対して何たる仕打ちであろうか。

また再処理をしてプルトニウムを取り出しても、プルサーマ ルでは今ある38トンのプルトニウムを全て使うのに35年かかり、しかもそのプルサーマル発電が営業運転しているのは3基のみ(うち1基はあの福島3号機)。あと6基増える計画はあるが、実際にプルサーマルに踏み切るかは、今回の福島の事故の影響があるだろう。さらに、このままでは中間貯蔵施設を新たに作らないことには、使用済燃料の保管場所がなくなり、いくつかの原子力発電所を10年以内に停止しなければならない状況である。

さらに使用済MOX燃料をどうするかは「検討中」であるらしい。使用済MOX燃料は、使用済ウラン燃料とは比べものにならないくらい処理が難しい。本命の高速増殖炉は、稼働できるのが早くても2050年と言われている。高速増殖炉もんじゅは1985年の工事着工以来25年で2兆4000億円が費やされている。稼働まで早くてあと40年、それまでにいったいいくらかかるのかは分からず、実用化できるかも不透明である。さらに事故のリスクもゼロではない。一度事故が起きれば廃炉にするコスト、周辺産業への損害補償など数兆円のオーダーで経費がかかる。

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<写真:爆発する福島原発3号機、水素爆発では見られないはずの閃光が>
原子力はコスト安で、CO2削減に貢献する有効な発電手段であるという説明は無理があると言わざるをえない。おそらく豊かな非民主主義国家でなければ、原子力を国家の主たるエネルギー源とすることはできないのではないか。

それでは再生可能エネルギーが解になるのだろうか。次回から日本の再生可能エネルギーの現状を見てみる。
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by iyasaca | 2011-05-14 20:59 | 青森
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知ることで景色が変わる。誰にも頼まれてないですが、あちこちにいってきます。
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