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壬辰

謹賀新年。

本年の干支は、壬辰(みづのえたつ)である。

壬は「水の陽」、「みずのえ」。解字では3つの意味があるとされている。

一つは,腹の膨れた糸巻きの象形文字で、転じて膨らむ、女編をつければ「妊」、はらむという文字となる。漢代の許慎による「説文解字」によれば、
「壬は北を指し、陰気が極まって陽気が生じてくる。この陽気によって大地に万物が生じる。万物をはらみ始める・・・壬は妊なり」
としている。

もう一つは白川博士の字統にあるが、上にものを載せてその負担に耐えることであり、転じて、人が負担に耐えること(任)ことから、責任を荷なう、任務を受けるという意味が生じてきたとされている。

三つ目にはへつらうという意味である。例えば、人にへつらう人間を「任人」と呼ぶ。漢書の元帝紀の中に、
「壬人とは、佞人なり」
と注が付してある。佞人とは口先で心のおけない人間、意志の柔弱な人間を指す言葉である。

「辰」はもちろん龍のことであるが、解字では二枚貝が開いて、中の肉がのぞき、ひらひらと動かしている様子を描いた象形文字である。転じて、今まで内に蔵していた陽気や活動が、外に出て活発に動き出す、新たな生命が息吹く直前に震える、振るうという意味がある。

従って壬辰とは、昨年から続く問題のための任務や仕事がますます惹起し、世界を突き動かしていくようなことが起きるが、いかなる状況にも動揺せず、その負担に耐え、物事に処することで、その先に次につながる陽気、光が見えてくる、そのような年のようである。

前回の壬辰は昭和27年(1952年)である。春には英国首相チャーチルが核保有を宣言し、秋には米国が太平洋で初の水爆実験をしている。まさにその後の国際秩序の柱の一つとなってしまった核時代の幕開けを告げる年であった。また、日本は4月28日にサンフランシスコ条約が発効、主権を回復し、秋にはIMF、世界銀行へ加盟し、新しい国際秩序で第一歩を踏み出した年でもある。まさにここから20年近くかけて世界第二位の経済大国への道を歩みだした年でもあった。さて今年はどのような一年になりますか。皆様にとって良いお年となりますように。

1月吉日
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by iyasaca | 2012-01-01 00:00 | 新年のご挨拶 | Comments(2)


知ることで景色が変わる。誰にも頼まれてないですが、あちこちにいってきます。
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