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マーシャル諸島にいってみた その7 マジュロ環礁

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マーシャル群島の中心は、長い間ジャルートであったが、現在は人口の半分がここマジュロに居住している。

マジュロは57の島が100キロにわたって、三日月状に連なっている環礁である。そのうち人が住んでいるのは、あわせて全長17キロほどの大きな3つの島のみで、特に賑やかなのは、北東部から住宅地となっているダリット(Darrit、リタとも言う)、ホテルやレストランが林立する最も賑やかなウリガ(Uliga)、官庁街のデラップ(Delap)の三つの地区である。これらの地区は、それぞれの頭文字をとってD.U.Dと呼ばれている。D.U.Dの西にあるマーシャル唯一の橋梁マジュロ橋を超えると、日本、米国、台湾などの大使館のあるロング・アイランド地区があり、さらにその先には空港がある。西への道は空港の先にあるローラ村まで続いている。

マーシャルの離島を回るには、デラップ港が起点となる。デラップの港湾施設は、貨物船や客船が入港できるキャパシティがある。ウリガにも少し小規模ではあるが港がある。この港には外国からのマグロ漁船が入る。 入漁料は、現在のマーシャルにとって貴重な収入源となっている。

さてその後のマーシャルである。1978年にミクロネシア憲法草案を拒絶し、翌79年5月独自の憲法を制定し、ミクロネシア連邦を脱退した。さらに1986年10月21日、防衛と安全保障を米国に依存する自由連合盟約(Compact Of Free Association)を締結し、発効と同時に独立を果たした。1991年9月には国連加盟を果たし、1998年には中華人民共和国と断交し、台湾と外交関係を樹立した。2004年には米国とのCOMPACTIIを締結している。

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<写真:マジュロ環礁のスーパー。缶詰だらけ>
現在のマーシャル諸島の政府歳入の62%が米国をはじめとする海外からの援助である。貿易収支は、5,610万ドルの赤字というひどい状態にある。(輸出2,160万ドル、輸入7,770万ドル)輸出の内訳は、ディーゼル車の燃料、石けん、家畜の餌などに加工できるコプラの生産、ダイビングなど観光業、そして水産業(入漁料収入)である。 マーシャルに限らないが、米国はこの自由連合盟約に基づく多額の財政援助によって、戦前は自立していた南洋群島の経済圏を完全に援助漬けに仕立て上げた。そして島民の生活の場を核実験場とするなど利用するだけ利用したのである。島民の食生活も大きく変わった。スーパーに並ぶのは缶詰ばかり。人口増により、タロイモなど伝統的な食品だけでは、食糧が足りなくなってしまったのである。輸入物の缶詰やジャンクフードなどを食べざるを得ない島民の間では、糖尿病をはじめとする生活習慣病が深刻化しているという。

マーシャルの旅はこれにて終了。日本からはかなり遠いが、ダイバー客用に期間限定でJALが直行便を飛ばすこともあるらしい。成田からの直行でいける都市は、インチョンに比べてかなり少ない。ハブ空港競争に敗れつつある日本はこのまま一直線に没落するのだろうか。
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<写真:午後9時にもならないのに店が閉まる成田空港。ハブ空港どころか、競争力以前の問題だ>
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by iyasaca | 2009-06-27 00:56 | マーシャル諸島共和国 | Comments(0)

マーシャル諸島にいってみた 

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今回の目的地は、太平洋の島国、マーシャル諸島である。首都のあるマジュロ環礁に到着したのは日も落ちた後のことだった。東京からのアクセスは良いとは言えない。まずグアムに出て、そこからアイランド・ホッパーと呼ばれるコンチネンタル航空の便に搭乗する。目的地のマジュロは、トラック、ポナペ、コスラエ、クワジェリンと4つの島に立ち寄って、ようやく到達できる太平洋の孤島である。

1986年に独立を果たし、1991年に国連にも加盟している主権国家であるが、防衛・安全保障については、米国が肩代わりする取り決めになっている。従ってマーシャル諸島には国軍が存在せず、ゆえに国防省も存在しない。米国が統治していた1946年から1954年にかけては、何と67回の核実験が行われた場でもある。核実験場として使われたビキニ環礁は、ようやく最近人が戻ってきたほどの状況である。第五福竜丸が水爆実験に遭遇したのもこの国の領海内の出来事である。

小説「宝島」を著した英国の児童文学作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンが「真珠の首飾り」と形容したマーシャルの島々。南国の楽園という言葉と裏腹に苦闘する島嶼国家の様子を何回かに分けて紹介したい。
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by iyasaca | 2009-05-02 21:16 | マーシャル諸島共和国 | Comments(0)


知ることで景色が変わる。誰にも頼まれてないですが、あちこちにいってきます。
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